今年、一番難解なテーマに挑んだのがこのチーム
と、いうより
毎年 余分なものを こそげ切ったものを求められます。
死者を迎える火とは
どんな色をしているんだろう?
冷たく 無機的に揺らめく焔ではなく
きっと誰もが
歩み寄ってみたくなるような
暖かい色をしているんだろう…
「迎え火」の作曲はこんな問いから
始めてみました。
例えばアイヌ、またはウチナンチュー
日本の土地に残る 独特の風習
しかし どの地に於いても
一貫して
「魂は永遠に存在する」と言う考えに基づいて 祀事、祭事は成り立っています。
肉体と意識
その境い目に何かがあるのか?
いずれにしろ 今を生きる僕の目が
死者の夢を見る事はありません。
朽ちた肉体だけが荼毘に付され
天に煙が舞い上がる
それは風に巻かれる…
同じ河原にて
縁あるものが集い 酒を交わす
いにしえの楽しかった思い出などを語りながら、帰ってくる魂を迎える。
そんなイメージで書いてみました。
余談ですが、僕が少年の頃
同じような風習がのこってて
一年に一度 親戚一同が集ってたなぁ
曲頭の不思議な歌は
昔、似たようなニュアンスで作った楽曲の
歌の逆回転に歌詞をトレースし
Hass盛合Erikoさんに歌っていただきました。
素晴らしいボーカリストです。
西洋楽器を極端に減らし
和太鼓、笛、箏を中心に作り上げたサウンドは
シンプル故に ごまかしを嫌う
何十、何百と修正を繰り返し
一番シンプルなものに辿り着く
それは最初に出したアイデアに限りなく近い事に気づきます。
生憎、高知よさこい祭りでは
今年、一番手が掛かったチームに巡り合う事が出来ませんでした、
今、東京に向う新幹線の中で
この文章を書いています。
原宿ではみられるかな?
小倉氏は少々身体のバランスを崩しているらしい、
大事無ければ良いですが…
AZUKIは素晴らしいチームだと思います。
もしかすると僕がAZUKIを手がけられるのは
今年で最後かも知れません。
これまでの3年間に感謝しつつ
今回辿り着けた世界観を
出来るだけたくさんの人々に見て楽しんでいただけたら、
嬉しく思います。